ガスストーブを使い始めてから、ガソリンストーブを使うことがめっきり少なくなった。家族で長期キャンプをしていた頃は大きな鍋を使うこともあり、安定の良い分離型のガソリンストーブを使う事もあったが。非常用(何の?)に車に積みっぱなしにしているのがPRIMUS 71L。確か40年近く前に釣りやサイクリングに持ってゆくために買った物だ。
パカッとフタを開けて使う。
使用時には結構大きな音が出るのだが、最近のガスストーブと比べるとパワーはかなり弱い気がしていた。
ということで、実験してみた。
比較対象はプリムスのP153。スペックは、
出力:4.2kW/3,600kcal/h(T型ガス使用時)
ガス消費量:245g/h
燃焼時間:約55分(IP-250タイプガス使用時)
10度の水500ccがどのくらいで沸騰するかを測ってみる。ま、P153に関しては過去に測ったデータがあるのでそれを転記する。沸騰という現象は正確に捉えられないので、95度になるまでの時間とする。95度でもかなり「沸騰感」はある。
EPIのATSチタンクッカーに水を入れ、ここに熱電対型の温度計を入れて加熱を行う。10度の水が95度になるまでに掛った時間は2分11秒(131秒)
一方Primus71Lでは4分23秒(263秒)、という事でちょうど倍。
移動した(吸収した)エネルギーは(95-10)x500=42500[cal]、(42.5[kcal])
1時間率だと、(42.5/263)x3600 = 582[kcal/h]
ちなみに、P153の燃料消費量は245g/h、Primus71Lの燃料消費量は実測で2g/minということで120g/h。これもほぼ2倍
燃料の比重や単位熱量が少し違うけど、燃費はだいたい一致した。ストーブの出力の違いは燃料消費量に比例してる。もちろん、炎の出方(直上型、拡散型)、これに合わせてコッフェルの大きさなんかも影響する。
だが、これで分かることは熱効率は表示の3分の一くらいになってしまうという事。
JETボイルとかヒートエクスチェンジャー付きの鍋を使えば、燃料効率はぜんぜん良いのだろうけど。